瓦上げ機のメーカーは東京に2社あり、大久はなんとか競合他社との差別化を図りたいと考えていました。屋根工事の際は、屋根の上にいる作業者と下にいる作業者同士が見えないため、コントローラーの操作は「今上げました!」「ストップー!」などとお互いが声を掛け合い行っていたのです。
この手間をなんとか無くせないものだろうか・・・。そういった想いと試行錯誤の末に、大久は初めて「自動式瓦揚げ機」の開発に成功したのでした。台車が動くレールの上と下にアンテナを立て、台車がそのアンテナに触れると自動的にストップする仕組みを考案したのです。この結果、台車を止めるタイミングを2人がかりで探る手間はなくなり、さらに、自動で台車が動いている間に屋根の上と下でそれぞれが次の準備をすることができるようになったのでした。
また、道具や工具、屋根の副資材である防水用の紙の販売以外にも、仕事に必要なファックスやコピー機などOA機器の販売も行ってきました。このように、大久は屋根工事事業者の方々や職人の皆様に寄り添い、サポートを続けることで、皆様から頼っていただける存在になりました。
(写真:1973年頃 南金田旧本社)